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おしゃまさんになれない

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 トーベ・ヤンソンのムーミン・シリーズに出て来る女性陣の中で、自分の理想像は”おしゃまさん”。
 別名”おでぶさん”。冬の水浴び小屋に住み、見えない仲間を守り、真冬の最中に冬眠から覚めてしまってとまどうムーミントロールを導く自立した女性だ。オルガンを演奏したり絵を描いたり、手仕事もいろいろこなす芸術家にして職人。いつもシマシマのシャツと大きなポンポンの付いたリバーシブルの帽子を身につけている。

 実を言うと、おしゃまさん以外の女性陣にはあんまり魅力を感じないキャラクターが多い。
 もちろんムーミンママの包容力には憧れるけれどもあまりに家庭的だし、そもそもムーミンパパの言動に腹立つことが多いので”そんな男に見切りつけて自立しちゃえよ”とかイライラしてしまう。お花が好きで花壇作りに燃えたり、お花の絵を描いたりする当たり、うちの母親を連想してイライラするってのもある。
 恋愛脳のスノークのお嬢さんと友達になれる気がしないし、自分の美貌に自惚れているミムラ姉さんともやっぱり友達になれる気がしない。ガフサはかかわり合いになりたくないし、とはいえきっと自分はきっぱり縁を切れずにイヤな思いをしつつ相手をするんだろうなと思うとやっぱりイライラする。陰気なフィリフィヨンカやモランやミーサはさらにイライラするに決まっている。自分のことのようで。

 女の生臭さやメンド臭さをきっぱり捨て去っておしゃまさんのように冬の森でひとりで生きて行けたら。

 と憧れはするのだが、なかなか解脱できない。スノークのお嬢さんのように恋人欲しいとか思ってしまうだろうし、孤独に耐え切れずモランのようにふらふらさ迷い出て少年に気味悪がられるかもしれない。フィリフィヨンカのように家族や親戚に気を使って嫌気が差していても報われないサービスをしてしまい、さらに自分でも重荷になるほどごちゃごちゃと思い出の品々を溜め込むに違いない。大人になり切れないムーミンパパに呆れつつ、蹴飛ばすこともできずズルズル甘やかして励まして一緒に暮らして行けてしまうかもしれない。その溜まった鬱憤で皮肉屋になって小さな生き物や小さな子が消えてしまうほど追い詰めてしまうかもしれないのだ。

 わかりたくなかったなあ。モランやガフサに共感したくなかったよ。年を取るってこういうことなのね。
 ついでにスナフキンが理想の男性像で無くなってしまったのも人生積み重ねた副作用。実際にこんな男と付き合ったら面倒臭くてかなわないだろうな、とわかってしまった。せせこましい趣味を持ったヘムレンさん辺りとちまちましたものをぎっしり詰め込んだ家で暮らすぐらいが穏当だろうな、と思う。

 あるいはじゃこうねずみさんのように偏屈な独居老人になって好き勝手暮らしてのたれ死ぬとかね。

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