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サボテンを枯らす女

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 地面の雪が溶けて、園芸シーズン到来。
 空港へ友人を迎えに行くとき、早めに出てあこがれの花屋さんに寄った。ここに来ると私はもう、物欲の権化、ファッション・ビルのバーゲンに来たお姉さんのようになってしまう。

 あれも、これも、両手に花の苗をかかえて、あっ、こんなものある~、探してたの~と、あっという間に買い物カゴ一杯。カゴひとつまで、と心に決めていたのに、ついライラック・カラーのバコパを見つけて、3鉢追加。
 80円からせいぜい500円くらいくらいの苗を何と5000円分買ってしまった。まあ、夏服を買ったと思えば、安いものかもしれない。

 この園芸屋さんの何が素晴らしいって、種類が豊富、まだ近所のホーム・センターに出回っていない、図鑑でしか見たことのない花がたくさん。しかも安い。しかも株の丈夫さが違う! ちゃんとこの土地の地面に地植えされて根をはって、ここの空気に順応している花なので、水耕栽培のマットからポッドに移されて空輸されてきたブランド品とたくましさが違う。

 そしてお店の人の詳しいこと。一見、ルンペンか「のっぽさん」かという怪しい風貌のおじさんだが、とてもていねいに手入れの仕方を教えてくださる。園芸教室もなさっているらしい。もう閉店時間過ぎてるのに、ずいぶん長いこといろんな花のお話をしてくださった。

「ロベリアやネメシアが溶けちゃったんですよ」と相談したら、「水のやりすぎだね」と指摘された。「移植されてまだ十分根が落ち着かないうちに大量の水かけられると、水を吸えなくて根グサレおこすんだよ」と対処法も教えてくださった。

 前々から、母に「あんた、花が溺れようよ」と言われていたものだったが、かわいそうなことをした。植え替えて弱っているので、ついたくさん水をやりたくなってしまうのだ。水が切れると枯れるような切迫した恐怖感がある。

 サボテンを放っときすぎて枯らした男を知っているが、私も枯らしたことがある。もちろん根グサレで。水のやりすぎ。サボテンを溺死させてしまった。

 カランコエなど多肉植物も苦手。水切れを経験させないと花芽がつかないのに、どーしても我慢できずに水をやってしまう。

 今回買った苗も、ほとんと水はけの良い場所を好む、葉の蒸れに注意、というもの。水浸しにしないように気をつけなくちゃ。

 きっと人との付き合い方も同じなんだろうな、と反省する。つくしているつもりで相手を溺れさせ、自分もくたびれてしまう。
 甘やかすばかりが愛情ではない。……わかってはいるんだけど。



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〔テーマ:つぶやきジャンル:小説・文学

 









        
 
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