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『私は生まれる見知らぬ大地で』

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<小説: 2000、 角川書店、 エィミ タン(Amy Tan)著, 小沢 瑞穂訳>


 幾重にも重なった時空の複雑で美しい物語。

 主人公の姉クワンは幽霊が見えるという。クワンの目を通して、主人公は行ったことのない祖国・中国、自分と姉の前世、中国の歴史と関わっていく。
 主人公は最後まで、姉の能力を疑い続ける。前世療法やいろいろなスピリチュアル・セラピーが流行っているが、主人公は姉の話の真偽ではなく、姉の自分への愛情を心から信じられた時、救われた。

 母親への不満、父親の不実さ、夫への不信の間でゆれ動いていた中国系二世の主人公は、半分バカにしていた姉との会話を通じて、世界の見方が180度変わる。
 生まれ変わったのだ。
 ずっと異国だった中国が、とうとう祖国になったのだ。



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〔テーマ:物書きのひとりごとジャンル:小説・文学

 









        
 
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