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categoryブルー・サブマリン(そーうつ日記)

上を向いて歩こう

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先々月、口が開かなくなった。
バナナが一口で食べられない。
ご飯を5、6粒つまんでも箸の太さが加算されると口に入らない。

心当たりはある。
6年前にも開かなくなって歯医者に行った。
抜歯してブリッジにしたところが、噛み合わせがずれてきて口が開かなくなったのだ。
歯医者さんが上の歯をちょちょいと削ってくれたら、魔法のように口が開いた。

ところがその後、そのブリッジがはずれてしまった。
その歯医者さんは腕はとてもいいのだが、予約時間に厳しいのである。
予約したけど、調子が悪くて行けないことが何度か続き、大きな声でどなられたので、
億劫でそのまま放ったらかしにすること6年。

さぞかし噛み合わせがずれまくっていることだろう。
口が開かなくて歯磨きがきちんとできないせいか、奥歯が痛み出した。

歩く一歩ごとにずくん、ずくん、と響く。
痛くてよく眠れない。
仕方なく、しかられるのを覚悟で歯医者に行く。


案の定、取れたときすぐ来てくれればこんなことにならなかったのに。
また型を取り直して、ブリッジも作り直しで、時間とお金が大分かかるよ。
だから、さっさと来ればよかったのに。
・・・・・・と、ねちねち何度も何度も言われた。
まあ、仕方ない。

当たり前だが、口が開かないと治療できないのである。
口が開いても、炎症がひどいとやはり治療できない。
それから週に2度通っては「ううん、まだムリだねえ」と言われて抗生物質をもらい、
だからすぐ来ていれば・・・・・・どうしてさっさと来なかったの? と小言を言われる。

その度に、アンタガ ソウイウ セイカク ダカラダヨ.
コッチハ リコンシテ パワハラ ジョウシニ イビラレテ
クビククル スンゼンデ ハナンカ カマッテラレナカッタンダヨ.
トイウカ イエヲ デルコトモ マンゾクニ デキナイノニ 
ハイシャ ナンカ コレルモンカヨ.
・・・・・・と頭の中で怒鳴り返したが、相手のドリルだかピンセットだかがノドにあるので、
神妙な顔でうなづくのみ。


半月経ってようやくまともに奥歯までのぞくことができるようになり、痛みの原因がわかる。
親知らずの周辺が膿んでいたのだ。
「でも、ヘンだねえ。きれいに歯全体が歯茎から出ているし、普通、この状態なら膿んだりしないよ」

……そう言われても。
「よっぽど疲れているか、ストレス貯まってるかで免疫が落ちてるんだよ」
……と言われても心当たりないけど。
「とにかく野菜をたくさん食べて、よく寝て、のんびりしなさい」
……そんなの歯医者の処方箋じゃないだろう。

というわけで1ヶ月通っても、何も実質的な治療が始まらない。
とにかく、歯茎の炎症が治まった時点でブリッジを直してもらった。


年に2度ほど、別に外傷が無いのに足のつけねが腫れあがったり、そのせいで歩けなく
なったり、あるいは耳の下や脇の下に大きなゴリゴリができて痛んだりする。
そういう時に血液検査を受けると白血球数がとんでもないことになっている。

そういうときも、「疲れてるんですね。免疫が落ちてるんですよ」と診断される。
まあ、確かに運動不足で食生活が崩れてるかもしれないが。


歯医者さんに「歯ギシリとかしませんか」と聞かれた。
「さあ。寝ているときしているならともかく、自覚はないし家族に指摘されたことはありません」
「けっこういるんですよ。ほら、”歯をくいしばってがんばる”って言うでしょう。
負荷がかかってると歯にも負担かかって噛み合わせがおかしくなってくるんです。
ふんばる時は別の方法でやってね」


その時は自覚が無いと答えたけれど、最近、ときどき歯をくいしばっている自分に気がついた。
泣きそうなときだ。
何かで弟のことを思い出して鼻の奥がツンとしたとき、思わず歯をくいしばってしまう。

3年経ったのに。
むしろ1周忌の頃より涙がこぼれそうになる頻度が増えた。
たぶん、油断しているからだと思う。
本を読んでいて、風景を眺めていて、TVを見ていて。
不意打ちをくらうのだ。

私でさえこうだから、母はいかばかりだろう。

私が生まれる前に亡くなった兄について、その看病をしながらいかにつらかったか、
いかに父が非協力的だったか、いかに自分が献身的にがんばったか。
2人でいると母は唐突に話し始めて、何時間も終わらない。

正直、私は苦痛だった。
その思い出を共有すべきなのは父であって、そのときの無念を私にぶつけられても、
私には何もできない。

今も弟のことについて、突然堰を切ったように話し始める。
私は何度も、看病の最中、母に八つ当たりされたり、愚痴をぶつけられたので、
母がいつその話を始めるかとびくびくしている。

「あんたなんかより、私の方が10倍も悲しいのよ」

八つ当たりとわかっていてもショックだ。

「何もわかっていないくせに」

病気の性質、治療の原理などを理解できないのは母の方なのだが、仕方ない。
私が ”わかっていない”のは、『母がいかに苦しんでいるか』なのだろう。

でも、いつも思っていた。
母は自分ばかり憐れんで、死んだ本人よりも自分の気持ちにかまけていると。
まるで、他の人間には悲しむ権利もないようだ。
それでも、やはりお腹を痛めた子供に先立たれるのは、身を切られるつらさなのだとは私にもわかる。


そう言われても、私だって弟との2人だけの思い出がたくさんあって、思い出す度に寂しい。
でもそう言っても母に否定されるから、こっそり歯をくいしばる。

そうすると歯医者さんにしかられるから……上を向いて歩こう。

晴れていれば星が、曇っていれば雪がまたたいて、気を紛らわせてくれるから。



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〔テーマ:(´・ω・`)・・・・ジャンル:日記

 
医者も日々の暮らしに遊びがない
考古学をやってる某教授の御父君は歯科医師で、戦中は軍医をしていたそうです。

治療に来る患者を見下ろして、ドリルを構え

「歯をくいしばれぇ!!!!」

というらしい。ホンマかいなぁ~









        
 
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